This month's
story今月のお話

2019年6月の紹介

Over in the MEADOW

おおきなのはら

Next time you go for a walk in the country, see if you can find some of the animals in the meadow.
このつぎ,いなかに いくときは このほんに でてくる どうぶつが,のはらに いるかどうか,さがしてみようね。
Walk gently and watch closely...they are sure to be there!
そうっと あるきながら,よーく みるんだよ。きっと みつかるよ。

Over in the meadow in the sand in the sun
おおきな のはらの ひあたりの いい すなちに
Lived an old mother turtle and her little turtle one.
かめの おかあさんと,こがめが 1ぴき。
“Dig,” said the mother,
「あなを ほってごらん」と,おかあさん。
“I dig,” said the one;
「あなを ほるから みててね」と,1ぴきの こがめ。
“Dig,” said the mother,
「あなを ほってごらん」と,おかあさん。
“I dig,” said the one;
「あなを ほるから みててね」と,1ぴきの こがめ。
So he dug and was glad in the sand in the sun.
あなを ほったら,すなちは ぽかぽか いいきもち。


 野原で見られる小動物の親子の様子を,数え唄にした絵本です。子どもたちに親しみのある動物がつぎつぎに登場して,動物のお母さんが子どもにそれぞれの特徴ある動作を促しています。

 この作品は古から伝わる民謡が題材となった絵本です。作者のジョン・ラングスタッフは絵本作家というよりは音楽家で,バリトン歌手として活躍する一方,古い民謡に関心をもち研究をしていて,子どものために民謡を絵本にしています。絵を描くフョードル・ロジャンコフスキーは,カラーページと黒と茶色のページを交互にして,朝から夜に向かっていく大きな野原の様子を温かいタッチで表現しています。

 ラボ・ライブラリーでは,この作品の音声化にあたって演出上の工夫を施しています。まずは扉にあることば(Next time you go...)を音声として収録し,「そういったまなざしで自然をみてごらん」という思いを込めました。そして絵本で自然を感じたあとにもう一度このメッセージを伝えたいと,物語の最後にもエピローグとして同じことばを録音しました。動物の親と子のやり取りは,絵本のテキストでは1回ですが,CDには2回繰り返して録音しています。動物のお母さんは1回めにはシンプルに語りかけ,2回めは励ましたり,勇気を与えたりしています。このように少し工夫を施し情景や親子の関係が浮かんでくるように音声CDを制作しました。

 どうぞ歌を歌うかのように,英語のリズムを楽しみながら唱えて楽しんでください。