This month's
story今月のお話

2017年6月の紹介

It's a Funny Funny Day

だるまちゃんとかみなりちゃん

だるまちゃんが外に遊びに行こうとしたら雨が降ってきました。

“Oh, oh, it's raining.
And I want to play!”
「ちぇっ,雨か。だけど遊びに行きたいぞ。」

Pitter, patter, pitter, patter,
Drip, drop, drop...

“Fooey! I want to go out anyway.
「へっちゃらだい。おれは断然外へ行くぞ。
A little rain can't stop me.
なんだ,こんな雨。
I'm a man. I'm strong!”
おれは男だ。強いんだ!」

Daruma-chan puts on his brown rain boots.
だるまちゃんは長靴をはいて,
He gets his black umbrella.
黒い傘をさしました。さあ,これでいいぞ。

 雨のなか,だるまちゃんが出かけると,空から降ってきたのはかみなりちゃんでした。かみなりちゃんを助け,ふたりは雲の上のかみなり町を訪れます。ゆかいなかみなり町を楽しんだだるまちゃんは,お土産をもって帰ってきます。この物語は主人公のだるまちゃんが仲間を得て冒険にでかけるファンタジー作品です。

 加古里子氏の描く「だるまちゃんシリーズ」には,子どもの遊び心がいっぱいです。だるまちゃんが訪れたかみなり町は,子どもがドキドキ,ワクワクするものでいっぱい。公園でも石けりやなわとびなど,子どもの遊びがそのまま描かれています。
 それでいながら科学者である加古里子氏らしく,かみなり町は電気の色である紫色が基調に描かれ,この絵本は50年も前に発刊されたものですがコードレス電話が描かれています。「未来はこうなるのでは?」と絵本のイラストで子どもの興味をくすぐっています。

 だるまちゃんやかみなりちゃんといっしょに遊びを楽しめる絵本。雨の季節,外に出られないとき,雨の音といっしょに耳を傾けたい作品です。