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story今月のお話

2017年8月の紹介

HOW, HIPPO!

ちいさなヒッポ

ちいさなヒッポ HOW, HIPPO!

“Hang on, Little Hippo!”
「しっかり つかまるのよ,ヒッポ」。
Ever since the night he was born in a clump of papyrus stalks at the edge of the cool river,
川べりの パピルスの しげみで うまれた その夜から,
the little hippopotamus stayed close by the side of his mother.
カバの子 ヒッポは いつも おかあさんと いっしょです。
Snuggled together on the warm sand, or napping in a sunlit pool,
あたたかな すなの うえに ねころんだり,ひの あたる 水たまりで やすみながら,
The hippos dozed the days away.
カバたちは ひるの あいだ ねむって すごします。


 お母さんのそばをまだ離れたことのないヒッポ。ヒッポはお母さんから習ったことばを,仲間の動物を相手に使用してみます。他者に興味をもつというのは,親離れの第一歩。カバの子どもが少しずつ成長していく様子が描かれています。けれども,お母さんの元を離れた途端,ヒッポに危険がおとずれるのです。

 子どもたちは,カバの子ヒッポに自分を重ねあわてこの絵本を楽しむことでしょう。お母さんの愛情をたっぷりと感じながら,ドキドキしながら冒険もしてみる。子どもの成長に必要な親の愛情と冒険が,シンプルでむだのない筋書きのなかにしっかりと描かれています。

 作者のマーシャ・ブラウンは『三びきのやぎのがらがらどん』『石からスープができるかな』でも有名な絵本作家です。物語にあった作品をつくるために,作品によって画法も変える彼女は,この『ちいさなヒッポ』は木版画で,雄大なアフリカのサバンナの自然と,豊かな親子の愛情を描いています。自然のなかの動物たち,水の中で重なり合うカバたち,2ページを使って描くお母さんカバの迫力,どれをとっても愛情を感じることができ,どことなくユーモアの感じられる絵本です。